Wikidata:語彙データ/ウィクショナリーよくある質問
なぜこのプロジェクトがウィクショナリー編集者の役に立つのか?
ウィクショナリーの投稿者は、項目ごとに、あるいはテンプレートに基づいて、ウィキデータからデータを取得し、ウィクショナリー内に表示することを選択することができます。これにより、例えばインドネシアのウィクショナリーコミュニティは、インドネシアのウィクショニアンがエストニア語に関するプロジェクトのコンテンツを作成することを期待する代わりに、ウィキデータからエストニア語のエントリを入力することを選択することができます。データは一元管理され、すべてのプロジェクトがアクセスでき、一度だけメンテナンスすればよいのです。
さらに、このデータを構造化された機械読み取り可能な方法で利用できるようにすることで、ウィクショナリー周辺のツール・エコシステムを促進することができます。これらのツールは既存の貢献者にとって有用であると同時に、ウィクショナリーを多くの生産的な新しい貢献者に開放するものです。
語彙の情報をデータベースに入れる方法は?
ウィクショナリーのデータモデルは、辞書学とウィクショナリープロジェクトの使用パターン分析における最新の研究に基づいています。データモデルは非常に柔軟で、ウィキデータと同様、コミュニティの管理下に置かれる予定です。とはいえ、ウィクショナリーからすべての情報がウィキデータに移行できるとは思っていませんし、それは予想されることです。最終的には、もし私たちがウィキデータで大量のデータをサポートできれば、それはすでにウィクショナリーコミュニティにとって非常に有益なものとなり、それぞれのコミュニティで言語のより困難な部分に焦点を当てることができるようになるはずです。ウィキデータは有用であるために完全である必要はないのです。
データが機械可読であるべき理由は?
異なるウィクショナリーコミュニティ間でデータを共有したい場合、機械可読の方法でデータを持つ必要があります。また、データの一貫性と完全性をチェックするスクリプトを書くのにも役立ちます。ウィキデータは、ウィキデータ上で書かれた多数のテストと制約を示していますが、ウィキデータが利用可能になる前は、これを書くのはあまりに困難でした。データにアクセスできるようにすることは、読者にとっては品質と網羅性を高め、貢献者にとっては維持費を減らすのに役立ちます。
人々が作りたいと思う多くのツールは、構造化された機械読み取り可能なデータがないため、現在では作ることが不可能、もしくは難しすぎるというのが現状です。ウィクショナリーの各言語版はある程度データを構造化していますが、ウィクショナリーの全データで動作するはずのツールにとって、それは均一ではなく、問い合わせ可能なものではありません。
ウィクショナリーの情報は全てウィキデータに変換される?
全く有り得ないという訳ではないにしても、非常に考えにくいです。上述の通り、ウィキデータのデータモデルは現在ウィクショナリーにある全ての辞書的情報を表現するのに適切ではないと予測されています。
ウィクショナリーは常にウィキデータより高い柔軟性を持ちます。ウィクショナリーに存在する内容やコミュニティによる作品で、ウィキデータに移入できないものは多くあります。ウィキデータは単にウィクショナリーと他のウィキメディアプロジェクトを支援するためのものであり、それらに置き換わるものではありませんし、それを目標とすべきでもありません。
ウィキデータのデータを使わなければならなくなる?
ウィキデータの開発チームはウィクショナリーを含むどのプロジェクトに対しても、ウィキデータのデータを使ったり、編集者に対しウィキデータを編集することを命じたりすることを強制することはありません。自身にとってウィキデータのどのデータ、どの部分が役に立つか決めるかは各プロジェクト・編集者の役目です。
ウィキデータの開発チームの理解は、私たちは道具を提供するのであり、それを使うか決めるのは編集者であるということです。
ウィクショナリーへの貢献はこれまでより難しくなる?
もし違ったものになるとしたら、むしろ簡単になるでしょう。多くのウィクショナリーはテンプレートにかなり頼っており、それらのテンプレートを使うのにかなりの時間を費やしてきた人々がこのような作業との親和性をある程度高めてきたと考えられることは明らかです。しかし、このようなテンプレートは新しい投稿者にとっては障壁となるかもしれません。その編集作業にウィキデータに統合されたデータを導入した多くのウィキメディアプロジェクトにおいて、ウィキデータに関係する作業に当たっている新しい編集者が流入したことが確認されています。
全てのウィクショナリーの編集者はウィキデータでより歓迎されますが、ウィクショナリーに留まることも、そこで提供されている作業を行うこともできます。最終的には、ウィキデータはウィクショナリーへの現在並びに将来の全ての投稿者に対する力になることを願っています。